『山崎行政書士事務所のリアル奮闘記(コメディ編)14 ~洋食レストランの開業と“シェフのこだわり”大騒動!?~』
- 山崎行政書士事務所
- 1月19日
- 読了時間: 7分
プロローグ:またしても飲食店の開業申請!
静岡市清水区・草薙の坂の下にある山崎行政書士事務所。 先日はドーナツ屋の開業支援を終えたばかりだが、今度は洋食レストランを開業したいという相談が舞い込む。 所長の**山崎哲央(やまざき・てつお)とスタッフたち――斎藤夏海(さいとう・なつみ)、森下舞(もりした・まい)、そして丸山修(まるやま・おさむ)**は、「飲食店の保健所手続きも慣れてきたかな?」と少し楽観。しかし、洋食ならではの“こだわり”が騒動の種になるとは予想外だった。
第一章:依頼者・オーシャンダインのシェフ、やたらこだわる
● シェフの名前は藤堂
朝一、事務所を訪れたのは、白いコックコートを着た藤堂恭一(とうどう・きょういち)。 「僕、オーシャンダインという洋食レストランをオープン予定なんです。メインは魚介料理とステーキ…で、内装もオシャレにして、ワインもしっかり提供したいと思ってるんですが、保健所やら何やら…わからなくて…」 斎藤は「飲食店の営業許可ですね! 保健所への手続きが必要です。ワイン出すなら、酒類提供のため深夜酒類提供届も関係あるかもしれませんね」と案内。 藤堂シェフは「うっ…やっぱり書類いろいろあるんですね」と唸る。
● 所長のポイント確認
所長・山崎は「洋食屋ですと、厨房設備が大きめですね。シンクや調理台が複数必要だったり。アルコールの提供形態で風営法が絡まないかどうかの確認も大事です」と calmly。 森下は「お酒メインじゃなければ普通の飲食店営業でOKですが、もし深夜0時以降も客席で飲ませるなら深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要かもしれません」とフォロー。
第二章:シェフのこだわりが災い!? 厨房図面が大問題
● ものすごい調理機材を導入?
藤堂シェフが提示した厨房のレイアウト図を見ると、最新のオーブンにフライヤー、大型グリドル、パスタ用のゆで釜、業務用冷蔵庫が所狭しと並ぶ予定。 斎藤は「すごい…本格的ですね。でもこんなに詰め込んで、動線や衛生管理は大丈夫ですか?」と首をかしげる。 藤堂は「え、動線? いや、このオーブンはアメリカ製のが欲しくて…パスタ鍋はイタリア製…」と空想にふけりがち。
● 通路幅や手洗い場が足りない?
森下が図面の寸法を測り、「ここ、シンクが1つしかない? それだと野菜洗い用と洗い物用が共用になっちゃいます。保健所が嫌がるかも…」と指摘。 藤堂は「まじか…もう1つシンクいるの…」と苦笑。 丸山は「奥の通路幅も60cmしかなさそうですよ。食器を持ってすれ違うのに狭いかもしれません。保健所も『掃除しにくい』とか言うかも…」と追い打ち。
第三章:保健所の事前相談、シェフがブチギレ寸前?
● 事前相談で次々と指摘
山崎事務所が同行し、保健所で図面を見せながら事前相談すると、担当者が「シンクは2槽以上は必要ですね。手洗い専用シンクも別で配置を。冷蔵庫との間に仕切りがないと交差汚染が起こる恐れが…」など次々と細かい指摘をしてくる。 藤堂シェフは「ええー、どこに置けばいいんだ…もう場所がない…」と頭を抱える。 斎藤や森下が懸命にメモを取り、「改装業者さんに伝えて、レイアウトを再検討ですね…」とフォロー。
● シェフのイライラ
ミーティング後、藤堂が「なんでこんなにうるさいんですかね。俺は料理人なんだ、衛生管理は当たり前にやるつもりなんだけど…」とイライラ。 所長・山崎は「でも法令通りに物理的に区分しないと許可が下りませんから…。お客さんの安全のためですしね」となだめる。 丸山は「そうそう。美味しい料理も、保健所の基準をクリアしてこそです!」と笑ってみせる。
第四章:深夜営業と酒類提供、追加の届出が必要?
● 24時以降もワインを出す?
藤堂シェフは「ディナータイムを24時すぎまでやりたいんですよ。ワインも飲んでほしいし、コースの後ゆっくりしてもらいたい…」と語る。 森下は「そうなると、深夜酒類提供飲食店として警察への届出が必要になりそう。風営法で“ダンスや接待”がなければ許可ではなく届出で済みますが…」と補足。 斎藤は「お客さんが勝手に踊りだしたりしないですよね?(冗談)」と笑う。藤堂は「そんな店にする気はないですよ…!」と苦笑。
● 書類の重複
所長・山崎がホワイトボードで“深夜酒類提供届出”の要件を説明。 - 店舗の図面(風営法の観点で見通し確保)- 付近に学校・病院がないか- 飲食業許可済みまたは申請中であること 丸山が「どのみち飲食店営業許可の図面と似たものが必要なので、一緒に作りましょう。変にレイアウトが食い違わないように注意ですね」と注意喚起。
第五章:実際に内装変更し、予算UPでシェフ悲鳴
● シンク2層、手洗い場、換気扇強化…
改装業者と協議し、厨房レイアウトを調整。 - 2層シンク+手洗いシンクを設置- 冷蔵庫の配置を変え、食材と下げもの動線を分ける- 通路幅を広げるため一部機材をコンパクト化 藤堂シェフは「わぁ、俺がこだわってた大きなオーブンを諦めるのか…」と凹むが仕方なし。
● 追加見積りにショック
斎藤が「これで保健所の基準はクリアできそうです。でも工事費は少しアップしますね…」と申し訳なさそう。 藤堂シェフは「うう、また追加費用…仕方ない、味で取り返すしかない…」と拳を握る。
第六章:保健所申請書類の詳細と作業
● 1. 飲食店営業許可申請書
丸山がエクセルで作成。店名、住所、経営者情報、厨房図面、メニュー概略などを記載。手数料(数万円ほど)を払う必要がある。 森下は「今回、シェフが食品衛生責任者になるなら、調理師免許や食品衛生責任者講習修了証を添付します」とチェック。
● 2. 店舗図面・設備の概要
斎藤が綺麗にCADやイラストでまとめた平面図に、シンクや換気扇、冷蔵庫などの配置を明記。 - 換気扇の能力- 照度- 排水設備(グリーストラップ等) さらに保健所が要望した通路幅や手洗い場所を強調する。 藤堂は「うわ、図面ってこんなに細かいんですね…」と感心しきり。
● 3. 深夜酒類提供飲食店の届出書
もし24時以降も営業するなら、警察署への届出。 - 営業の方法(客席数、料金体系)- 店舗周辺の地図(学校や病院との距離チェック) 今回、藤堂の店は“深夜まで営業だがダンスや接待は無し”なので、届出だけで済む見込み。
第七章:保健所の現地検査、そしてOKサイン
● 改装完了後の検査
改装工事を終え、保健所職員が店を訪問。 - シンクが2層確保されてるか- 床材は防水で掃除しやすいか- 目視で問題ないか 斎藤と森下も立ち会い、緊張の面持ち。職員は「いいですね、バッチリ。手洗い場もちゃんと独立してます。温水も出ます?」とチェック。 藤堂シェフは「はい、出ます!」と満面の笑み。
● 無事合格
職員が「これなら特に問題なし。後日、営業許可証を発行します」と言い残して帰る。 藤堂は「やったあ…! これでオープンできる!」とガッツポーズ。 所長・山崎は「まだ警察への深夜酒類提供届出も忘れずに。ちゃんと出しておけば夜間営業もOKです」と追い打ち。
第八章:オープン日は意外とすぐ、でも準備万端?
● ドタバタ続きの数週間
許可証発行後、藤堂は家具や食器を揃え、スタッフを面接、仕入れ先を決定――てんやわんやの日々。 斎藤が顔を出すと、「いやーほんと忙しいけど幸せですね!」とシェフは笑顔。 丸山が「メニューはどんな感じです? 俺、魚介パスタ好きなんで楽しみです」とちゃっかり期待。
● そしてグランドオープン
ついにオープン当日。店頭には「Ocean Dine」の看板が輝き、初日から予約がチラホラ。藤堂は「全部あんたらのおかげですよ!」と感謝。 森下と斎藤は「いえいえ、シェフの料理が一番大事ですから。頑張ってください!」と笑顔でエール。
エピローグ:洋食レストランの甘さと苦さ
山崎行政書士事務所はまた一つ“洋食レストラン開業”のコメディをやり遂げた。 - 保健所の厳しい衛生基準と設備要件- 店舗内装の改修における通路幅やシンク数の要件- 深夜まで営業するなら警察への届出 書類や改装費が嵩んでシェフが嘆きつつも、最終的にオープンできた達成感は大きい。 オーシャンダインが美味しい洋食で人々を幸せにするか、その先はシェフの腕次第――。だが、隠れたところで行政書士の地味な書類力が支えているのだ。 (洋食レストラン開業コメディ、ここに完。山崎事務所の奮闘は果てしなく続く…)
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