『山崎行政書士事務所のリアル奮闘記(コメディ編)15 ~下請法と“書類漬け”の社長さん!?~』
- 山崎行政書士事務所
- 1月19日
- 読了時間: 6分

プロローグ:下請法って何ですか?
静岡市清水区、草薙の坂の下にある山崎行政書士事務所。 これまで飲食店開業や風俗営業、ISO認証などさまざまな相談を受けてきた所長の山崎哲央(やまざき・てつお)とスタッフたち。しかし、今度は地元企業の社長から下請法(下請代金支払遅延等防止法)に関する相談が飛び込む。
- 斎藤夏海(さいとう・なつみ):「下請法…なんか耳にしたことあるけど、あんまり馴染みがないかも…」- 森下舞(もりした・まい):「下請取引の保護を目的とした法律ですよね。親事業者が下請事業者に不当に代金を減らしたり遅延したりしないよう規制する…」- 丸山修(まるやま・おさむ):「またエクセルとプリンターが火を噴くかな…。契約書類いっぱい作り直しかも…」
所長・山崎は「大企業だけじゃなく、中小でも要注意の法律ですからね。従わないと公正取引委員会から指導が入ることもあるし…」と軽く肩をすくめる。
第一章:地元企業「駿河部品」の社長が焦ってやってきた
● 急に下請先からクレーム
午前中、駿河部品の社長・永井俊夫(ながい・としお)が事務所へ飛び込んでくる。 「すみません! うちは自動車部品を作ってるんですけど、下請の工場から“支払いが遅いし、部品の単価が一方的に下げられた”って文句を言われて… ‘下請法違反じゃないか’って言われたんですよ! え、そんな法律あったんですか!?」 斎藤は「ああ…下請法って、下請事業者を保護する法律で、親事業者が一方的に不利な条件を押しつけるのを規制するんです」と微苦笑。 永井は「そ、そうなんだ…ウチは大企業じゃないけど、一応資本金1億円あるから、下請法の“親事業者”に該当しちゃうかも…」と不安げ。
● 所長の基本確認
山崎はホワイトボードを使いながら「下請法では、資本金5,000万円超(※業種により細かい要件あり)の事業者が、資本金が小さい下請事業者に委託する場合、親事業者としての義務が課されます。 代金の支払期日や発注書面の交付など、守らなきゃいけないルールが結構ありますよ」と calmly 説明。 森下は「うん、代金の減額や買いたたき、返品などが不当に行われてないか要チェックですね」と補足。
第二章:下請法のルールをおさらい、社長が青ざめる
● 主なルール
所長・山崎がポイントを整理: 1. 書面の交付:発注時に書面(発注書)を交付し、業務内容・代金・支払期日などを明記。 2. 支払期日の決定:納品受領後60日以内に支払う(できるだけ短い期日で)。 3. 不当な減額:契約後に一方的に「やっぱり値下げする」と言うのは違反。4. 返品禁止:製造委託後に完成品を不当に返品するのは×。5. 買いたたきの禁止:極端に低い価格で強要するのはNG。
斎藤は「このへんを守らないと、公正取引委員会から勧告や指導を受ける可能性があります」と厳しく伝える。
● 社長の反応
永井は「うわ…ウチ、支払日を90日後とかにしてたし、発注も口頭が多くて書面ちゃんと出してなかった…。どうしよう…」と頭を抱える。 森下は「まずは契約書や発注書のフォーマットを整えて、支払期日を60日以内に修正する必要がありますね」と提案。 丸山は「エクセルで発注書作るか…。プリンターがもう泣いてる予感…」と嘆く。
第三章:具体的に発注書や契約書を作成開始
● 発注書テンプレートづくり
山崎事務所が駿河部品向けの発注書テンプレを用意。 - 注文日、商品(部品)名、数量、単価、納期、支払期日- 下請法上、必ず明記すべき項目(注文内容、対価、支払期日など) 斎藤が「これを印刷して、下請工場に発注するときに2部作成(1部は下請工場に交付)してください。デジタルでもいいですけどメールでやるなら添付書面の形を整える必要があります」と説明。
● 支払期日の短縮調整
永井社長は「支払い60日以内か…キャッシュフローきついけど、法令なんだから仕方ないか」と嘆く。 森下は「一気に短縮が難しいなら下請先に謝って、分割や銀行融資で対応するしか。ちゃんと説明すれば協力してくれるかもしれません」とにこやかにフォロー。
第四章:下請工場からの不満が噴出、売掛金の未回収も…?
● 下請工場「今までの遅延分も清算を」
小倉(←別案件と名前かぶり注意…新名前にしよう…) Let's say the sub is called "潮見工業" … 下請先・潮見工業が「過去3回分の支払いが90日以上遅れてるんですけど…延滞利息もないし…」とクレーム。 永井社長は「参ったな…下請法では遅延利息の支払い義務はあるんだっけ…?」と焦る。 斎藤は「そこは強制的な遅延利息規定って感じではないですが、公正取引委員会から“支払が遅すぎ”と指導される可能性は高いですね…」と苦笑。
● 丸山が仲裁
丸山が中間に入り、「まずは下請工場への誠意ある対応が大事ですよ。過去分はすぐ支払って、今後は発注書面&迅速な支払いを約束すれば、関係性が回復するはずです」と提案。 永井社長は「そうですね…急いで銀行に相談して資金繰りを整えます…」と観念。
第五章:公取委から問い合わせが来る!? コメディ展開
● 噂が広まり…
下請工場が「ウチだけじゃなく他の下請にも同じ対応してるかも」といろいろ動いているうちに、公正取引委員会の地方事務所が「ちょっと状況聞かせてもらえません?」と連絡してきたという展開。 永井社長は「ぎゃあ、どうしよう…ガチで監査とか来るの?」とパニック。 森下は「大丈夫、きちんと改善してる事実を示せば、ただの問い合わせで終わる可能性もありますよ」と calm に対応。 斎藤は「でも書類やルールを整備しておかないと、いざという時困りますね…」と釘を刺す。
第六章:契約書整備と“下請法研修”実施
● 行政書士っぽいコメディ
山崎事務所が中心になり、駿河部品の社員向けに「下請法研修」を実施。 - 下請法の基本ルール- 発注時に書面交付すること- 不当な代金減額・返品禁止 社員たちは「今まで口頭だけでやってました…やべえ…」と驚く。 丸山はエクセルで契約管理システムを提案。「発注日や金額を記録し、支払予定を自動計算するようにしましょう」 斎藤は「これなら支払遅れを未然に防げますよ」とアピール。 永井社長は「ちょっと投資が必要だけど…法令順守が大切ですね」としぶしぶ承諾。
● コメディポイント:社員の本音
「こんな書類ばかり増えると面倒…」「でも下請法でトラブルになると面倒」など愚痴が飛び交うが、山崎は「大丈夫、きっと慣れます!」と笑顔。
第七章:下請法クリア! でも運用が鍵
● 最終的に関係修復へ
新ルール導入後、下請工場との関係も改善。発注書をきちんと交付し、60日以内の支払いを守ることで、潮見工業も「ようやく真面目にやってくれた」と安心。 斎藤は「よかった! これで公取委にも堂々と言えますね。指導が来ても‘改善済みです’と示せます」と安堵。 永井社長は「本当にありがとうございました。少し書類は面倒だけど、下請との信頼関係が大事なんだな…」と実感。
● エンディングでの笑い
丸山はプリンターを見ながら「書類の山は増えたけど、トラブルは減ったかも? まあ良かった」としみじみ。 森下は「ええ。今後も継続して守ってくださいね、1回だけじゃなく…」とにっこり。 所長・山崎は「下請法は継続的な守りが大事ですから、また何かあればいつでもどうぞ」と柔らかい口調でまとめる。
エピローグ:下請法コメディ、でも法令は重たい
山崎行政書士事務所による“下請法対策”コメディは、こうしてハッピー(?)エンドを迎えた。 - 親事業者が発注書面を交付し、支払期日を守る- 不当な減額や返品がないよう管理- 社内システムで契約と代金をしっかり記録
下請先との関係が良くなり、駿河部品も一安心。だが、書類作りとシステム運用に追われる社員はちょっぴり苦笑。 (下請法コメディ、ここに完。山崎事務所の奮闘はまだまだ続く…)
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