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業務フロー

以下では、「行政書士としてできること・できないこと」を明確にしながら、依頼からサポート完了までの具体的な流れを詳細に説明します。なお、法人設立に関わる登記手続きは司法書士の独占業務、訴訟や紛争の代理等は弁護士の独占業務となりますので、その点を踏まえてご確認ください。

ファイナンシャルアドバイザー

1. 初回相談(ヒアリング

(1)目的や依頼内容の確認

  • 対応可能な業務例

    • 契約書類の作成・チェック(契約書のドラフト作成、内容の確認)

    • 官公庁への各種許認可申請書類の作成・提出代行

    • 著作権登録手続きに必要な書類の作成・提出サポート

    • 商標出願書類作成のサポート(※弁理士ではないため、代理での出願は原則不可。ただし、手続き書類の作成補助や提出代行は可能とされる場合もあります)

    • イベント開催における行政上の許可申請(道路使用許可、飲食業許可など)の書類作成・提出代行

  • 対応が難しい業務例(行政書士が直接行えない業務)

    • 訴訟や紛争解決の代理・交渉(これは弁護士の独占業務)

    • 会社設立登記や商業登記(これは司法書士の独占業務)

    • 特許、実用新案、意匠の出願手続き(原則として弁理士または弁護士)

(2)事前の情報収集

  • 相談内容に応じて、「著作権管理をしたい」「法人を設立したい」「イベントを開催したい」など目的別に必要な書類や情報を事前にご案内します。

  • 具体的には、依頼者様が既にお持ちの資料(過去の契約書、著作物の内容がわかる資料、登記簿謄本など)をヒアリング時にご用意いただく場合があります。

2. 見積もり・業務範囲の確認

(1)依頼内容の確定と報酬の目安提示

  • ヒアリング結果を踏まえ、どのような書類が必要か、どこまでのサポートを行うかを明確化します。

  • 行政書士が担当可能な部分(例:書類作成や官公庁への提出代行)と、他士業(司法書士・弁護士・弁理士)との連携が必要となる可能性のある部分を整理して、報酬の概算を提示します。

(2)業務委託契約書の締結

  • 上記内容に合意いただいた後、業務委託契約書を取り交わします。

  • 契約書で明確にするポイント

    • 作成・サポートする書類の種類(契約書、許認可申請書、著作権登録書類など)

    • 具体的な作業範囲(書類の草案作成、官公庁とのやり取り、書類提出代行 など)

    • 報酬額および支払い方法・スケジュール

    • 業務着手から完了までの納期

3. 必要書類の収集・作成

(1)依頼者サイドで準備が必要なものの一覧

  • 行政書士が書類を作成するために依頼者様が準備する資料や証明書をリスト化してお渡しします。

    • 例)法人設立の際の基本事項(会社名、事業内容、資本金の情報 など)

    • 例)著作権登録に必要な作品の内容やサンプルデータ

    • 例)商標出願に必要な使用予定のロゴデザイン、使用商品・役務のリスト

(2)行政書士・司法書士側で代理作成・申請できる範囲

  • 行政書士が担当する部分

    • 官公庁への許認可申請書類の作成・提出代行(ただし、商業登記や裁判所への書類は不可)

    • 契約書のドラフト作成やアドバイス(契約書内容を最終判断するのは依頼者様)

    • 各種同意書・届出書等の補助的書類の作成

  • 司法書士が担当する部分(法人登記など)

    • 法人設立の登記申請

    • 役員変更や増資に伴う商業登記の申請

    • 不動産の登記手続き(必要な場合)

  • 弁護士が担当する部分(法律紛争や交渉の代理)

    • 訴訟や係争案件の代理・対応

    • 相手方との法的交渉を代理する行為

  • 弁理士が担当する部分(特許・実用新案・意匠・商標の代理)

    • 商標を含む知的財産権の出願代理(行政書士でもサポートはできるが、代理権には制限があるため要確認)

4. 申請手続き・交渉サポート

(1)官公庁や管理団体への申請代行

  • 行政書士が本人に代わり、官公庁(特許庁、地方自治体、文化庁など)や管理団体への提出書類を作成し、申請を代理します。

  • 手続きの進捗状況や補正指示があった場合、迅速に依頼者様に報告し、必要な修正を行います。

(2)企業・団体との契約締結時のチェック・交渉支援

  • 契約書の草案作成や修正内容についてのアドバイスを行います。

  • 行政書士は法律上、**「代理人として直接交渉を行う」**ことはできませんが、契約内容のリスクや改善提案について助言することは可能です。

  • 必要に応じて、交渉が絡む複雑な案件については弁護士と連携していただくことを推奨します。

5. 完了報告・アフターフォロー

(1)登録完了後の報告

  • 申請が完了し、許認可や登録が受理された段階で、認可証や登録証明書、契約書などの最終書類をお渡しし、完了のご報告をします。

  • 管理が必要な契約書や証明書については、保管方法や今後の活用方法をご案内します。

(2)更新手続きや追加手続きのフォロー

  • 許認可や登録には更新期限が定められている場合があります。行政書士は、更新手続きのスケジュールを管理し、期限前のご連絡や必要書類のご案内を行います。

  • 法人運営や活動が継続していく中で、新たに発生する申請や届出の必要性を随時ご提案します。

  • 必要に応じて他士業(司法書士・弁護士・税理士・弁理士など)との連携を再度行い、総合的なサポートを提供します。

まとめ

  1. **初回相談(ヒアリング)**で目的や内容を確認し、必要書類の案内や対応可否を整理。

  2. 見積もり・契約書作成で報酬や業務範囲を明確にし、業務委託契約を締結。

  3. 書類収集・作成では、依頼者様で準備いただくものと行政書士が作成・代行できる書類を分類。

  4. 申請・交渉サポートでは、行政書士が官公庁などへの申請を代行し、契約書等のアドバイスを実施(ただし直接交渉代理は不可)。

  5. 完了報告・アフターフォローとして、証明書や契約書の保管・更新手続きのご案内を行い、必要に応じて継続的にサポート。

行政書士は書類作成や行政手続きの専門家ですが、登記・訴訟・特許関係の代理権は他士業の専権業務となります。必要に応じて他士業と連携しながら、スムーズに手続きを進められるようサポートいたします。

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